常に最善の選択をしよう。~すべての費用を考える訓練~ 2018.1.30
無駄な費用や時間を使わない。日常生活でも、常に最善の選択・合理的な選択をする 訓練をしてみませんか。簡単な経済学が答えを与えてくれます。
突然ですが、あなたはちょっといいなと思っているAさんからデートに誘われました。
しかし、デートする日は休日出勤をしようと決めていました。あなたはどちらを選びますか?
Aさんと会えばデート代の5000円がかかります。逆に、休日出勤をすれば、手当の5000円手に入ります。
この選択をするとき、Aさんを選んだ場合、通常だと、Aさんと会った時にかかった費用が実際は「5000円」となりますが、 経済学では、好きなものを選んだ時のメリットだけではなく、選べずに諦めたほうにも目を向けて、そちら側を「費用」としてとらえます。
つまり、デートを選んだ場合は、休日出勤手当を選ぶことが出来ないので、選べなかったほうのデメリットも加算されます。
費用=デート代5000円+休日出勤にて稼げていた金額5000円=1万円
ということです。
複数の選択肢の内、同一期間中に最大利益を生む選択肢とそれ以外の選択肢との利益の差のことを経済学の用語で「機会費用」といいます。
機会費用は限りある資源(お金や時間、人材など)をどのように分配するかを考えるときに有効なのです。
例えば投資をした時。投資を行わずに銀行に預けていた場合に得られる利益は銀行の利子です。
これが投資を行った時に銀行預金を行わなかった場合の機会費用ということです。
見た目は利益が出ているのに、機会費用を考えた時に実は損をしていた、ということもよくあるわけです。意思決定をするときには機会費用の概念を頭に入れながら考えることが重要です。
つまり、成果を最大化させたい場合、「他にコストとなる部分がないか」を意識的に考える訓練をすることが重要なのです。
もう一つ、人が電車よりも車を選ぶ理由も「時間」という資源の分配をこの機会費用で説明ができます。
単純に移動に特化して金銭的価値を比較すると、車を維持するには、メンテナンス、ガソリン代、車検代、保険などがかかります。それを運転する労力と単に切符を買ってその場で乗り切る電車では電車のほうが安くなるでしょう。
それでも車に乗ることを選択する人は、電車を待つ時間、乗り換える時間等で失われる機会費用が車を使うよりも大きいと考ているからです。車は場所から場所に効率的に移動できます。 この時間の短縮が電車で移動するよりも利益があると考える人が車を利用します。この行動もまた、機会費用を考えている行動といえます。
2つの価値がほぼ拮抗している場合に判断が難しいですが、機会費用を考えることで、常に最善の選択を考える習慣を持つようにするとよいでしょう。合理的な選択を訓練できます。
ぜひ見えない費用を考えるトレーニングをしてみてください。
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