生命保険の標準利率が0.25%に引き下げ! 2017.8.31
今年4月に生命保険の標準利率が0.25%に引き下げられました。 マイナス金利の影響で生命保険料が上がった理由とは?
住宅ローン金利が過去最低の引き下げ……その煽りを受けたこともあり、保険に加入している人は驚いたことでしょう。このことにより生命保険料が値上がりしましたが、いったいどういうことなのでしょうか? 標準利率とは、顧客から受けとった保険金から給付金のための積立金(標準責任準備金)を換算するため、金融庁が決める利率のことです。 これを基準に各保険会社が保険料を見直し・改定したため、保険料が高くなっているのです。
ただし、すべての保険料が上がるのかといえば、そうとも言いきれないのでご安心を。 金融庁が標準利率を引き下げても、保険会社各社は独自に設定する予定利率によって保険料を定めているからです。 予定利率とは、将来の資産運用により生み出される利益を予定し、あらかじめ一定の割合で保険料を割引くための利率。 さらに保険料は予定利率だけでなく、予定死亡率や予定事業費率などの基礎率を用いて計算されます。 大幅な保険料の増額は顧客離れになりかねませんから、商品によって異なる予定利率を採用したり、保険期間や性別で改定額に差異をつけたり工夫をしているようです。 とはいえ、今は値上がりしていない商品も徐々に標準利率に連動して引き下げの方向に向かっていくでしょう。
今回の標準に利率改定の影響は予定利率だけでなく、保険金や給付金の措置利率、社員配当金の積立利率、前納保険料の割引率や前納保険料の積立率などほか、 多くの利率が引き下げの対象になっています。改めて生命保険の契約内容を確認しつつ、改定された利率をしっかり確認しながら、自分に適した保険を見直しましょう。